【手続>国民年金】退職後の2年前納設定に注意!開始は年度が変わった4月から
会社退職後、厚生年金から出て国民年金に入る手続や、国民年金の支払額のお話です。
2020年に退職したまっしろめです。
退職して次にすぐ就職しない人は、給与から天引きされていた健康保険・年金保険・住民税・所得税を自分で支払うことになります。手続は健康保険・国民年金は市(区町村)役所、住民税は元職場で自動的に変更してくれることが大半、所得税は年度末に確定申告します。またハローワークで失業保険給付の手続も必要ですね。関係機関に行けば流れに乗って処理できますが、知らないことがたくさん出てくるので、不安だったり面倒くさいという感情がフツフツ湧いてきます。私はケチでめんどくさがりなので余計にそうでした。今回は、国民年金の手続についてまとめました!
退職後の失業保険、扶養制度、確定申告などを知りたい方は、退職後の手続&確定申告まとめ をどうぞ。
本記事の内容
厚生年金から国民年金に変更する窓口は、市区町村役場
国民年金の被保険者区分1・2・3、失業手当受給中は注意
まず国民年金の仕組み、第1・2・3号被保険者の違いについて。知っている方は飛ばしていただいて大丈夫です。
引用:政府広報オンライン>年金>会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ 知っておきたい「年金」の手続
表のように、自営業や無職の人は第1号被保険者、会社員や公務員は第2号被保険者、会社員や公務員に扶養される専業主婦(夫)は第3号被保険者(年金の支払い免除)となります。なお、自営業の夫(妻)が扶養するという制度はないので、自営業は夫婦ともに第1号被保険者(年金の支払いが2人分必要)です。
退職後専業主婦(夫)になる第3号の人は、1つ注意を。上図のように失業保険給付を受けると在職時の50~80%程度の手当収入があるので、その期間は、第1号となる場合が多いです。この切替えは夫(妻)の会社で手続きしてくれると思います。ちなみに失業手当収入は確定申告時の所得には含まれません。
〈余談〉夫(妻)は当事者ではないため会社とのやりとりを面倒くさがる傾向にあります。なのでこちらがしっかり把握して、伝言係に徹してもらいましょう。もし夫(妻)の会社の担当者が意味不明なことを言ってるな、変だなと思ってもなるべく穏便に、キレないように!笑。私も若干キレかけましたが、こんなことで夫婦関係に亀裂が入ったらやばいですからね。(;^ω^)急ぐことはないので、淡々と情報のみを伝えましょう。 |
これを踏まえて、しばらく再就職する気はないから失業手当はもらわないでおこうと考える人、私の友達にも結構いるのですが、これはこれはもったいないと思います。失業手当はフルタイムの再就職でなくても、パート・アルバイトの求人に応募したり、ハローワークで職業相談をすれば受けられるのです。元々は自分が必死に働いた給与から徴収された雇用保険料の積立が失業保険給付です。気兼ねなくもらっていきましょう!
市区町村役所での変更手続
第2号被保険者から第1号被保険者(厚生年金から抜けて国民年金のみ)に変更する手順は簡単です。「社会保険資格喪失証明証(連絡票)」といったものが退職後に元職場から送られてくるので、これを持参して市区町村役所の国民年金窓口へ行きます。健康保険の切り替えも役所の健康保険窓口でできます。また管轄のハローワークへも同日に回れる方は書類一式を持って一気に手続すると良いと思います。
ほんとにもう~!満を持して退職したら、急に知らないルールがいっぱい出てきて、しんどいんですよね・・わかります、わかりますよ・・・そんなあなたを応援したい、まっしろめです。 |
支払方法と前納割引
国民年金の支払い方法は、2年前納、1年前納、6カ月前納、当月末振替(早割)、翌月末振替が選べて、長いほうから割引率が高くなります。また現金払いよりも口座振替の割引額が高く、令和3年度は、2年前納で合計額から15,850円(約4%)の割引です。
引用:日本年金機構HP
また、現金払いと同じ割引額になってしまいますが、クレジットカード払いも可能です。クレジットカードのポイントを貯めたい人や支出を一元化したい人には便利だと思います。
引用:日本年金機構HP
支払額、年額いくらになるのか
国民年金の”定額保険料(割引なしの毎月支払い分)”は、収入などに関係なく全員同じ金額を支払います。
毎年変化していて全体の流れとしてはじわじわと上がっています。ここ3年間は、2019年度16,410円、2020年度16,540円、2021年度16,610円/月。
資料を見るとなんと開始時の昭和36(1961)年は100円/月だったようです。今ではありえない額面に時代の流れを感じます。当時と現在の物価の差は、25倍とか4倍ぐらいとか、いろいろな見方があるようなので、当時の100円は今の16,000円の負担と同じくらいと言えるのか、判断は難しいところです。また本来は2017年にMAX上限額となりそれ以降は上がらないと小泉政権が決めていたらしいのですが、近年新しく産前産後4か月間の支払い免除制度を導入したため、まだ上がっているようです。少子化なのに、その理由は本当か?と疑ってしまいますが(;^ω^) |
例えば2021年4月退職者の人は、16,610円×11ヶ月(5月~2022年3月分)=182,710円 が2021年度の支払い額になり、さらに国民健康保険、住民税の支払いが同じかそれ以上あるのでそのつもりで蓄えていると安心です。自治体によっては失業者の支払い免除や減額をしてくれるところもありますが、できない自治体もあります。
〈余談〉「普通は3月末退職だろ、4月退職者なんているか?」と思われるかもしれませんが、「年度末忙しいから3月中に有給消化するのはちょっと止めて、GW前まで伸ばして。」と会社から言われたり、自分で空気読んで伸ばすケースもあります。というか私のことです。特に人員が少ない中小企業に勤めていた人は、このタイミングになることがちょくちょくあるんじゃないでしょうか。 |
退職直後は2年前納にしようと思ったが、蓄えが少なくなってきたので毎月にしたい。え、もう変更できない?
さあここからがタイトルの”国民年金、2年前納設定に注意!年度が変わる4月に急に復活”の問題です。
2021(令和3)年4月に自宅に国民年金のはがきが届きました。
「対象月 令和3年4月~令和5年3月」「振替日 4月30日」
「口座振替の停止を希望する方は、年金事務所までお早めにご相談ください」とあります。
私は令和2(2020)年の5月に国民年金の手続きを市役所でしました。上記のように国民年金の納付方法は、翌月、前納(前月、6か月、1年、2年)が選択でき、それぞれ割引があります。
国民年金含め退職後もろもろ手続をし、数か月後には引っ越し・入籍手続もしたので、実は国民年金の申請時に何をしていたかすっかり忘れていました。国民健康保険料のほうは自治体ごとに金額が違うので、引継ぎでかなり細かい金額の調整もやってもらったりしたのですが、国民年金は淡々と口座から毎月引き落とされているだけでした。「2年前納分にしたはずなのに毎月払いになっていて変だな」と思いながらも、手が回らないので放っておいたのです。
そして年度が変わったこの4月、なんと2年前納の知らせ。
「(退職金や蓄えがある今のうちに一番割引が多いものをと思い、2年前納分にしなかったっけ、、?)」と思っていた最初の申し込みは生きていたのです。調べたところ、2年前納は4月はじまりに統一されているので、中途半端な昨年度の分は毎月末払いになっていたようです(おそらく市役所の人が説明してくれたのだろうが覚えていない)。
ただ当時の申請書の控えには毎月末払いに”○”してあり、2年前納とは記入していないのが少し不可解でした。役所間だけで分かる情報で、”備考:次は2年前納”というメモ欄でもあるのでしょうか。??
とにかく問題は、退職金や賞与があったあの頃と違い、今は毎月必死で予算繰りをしていることです。2年前納の約35万円は、きつい。1ヶ月ごとの支払いに変えてもらおうと年金事務所に電話しました。すると「今は変更できない時期なんです。2月までに手続きしないと変えられないんです」とのこと。
え、えええ??ご相談くださいって書いてあるはがきが4月に送られてきたのに???
「今の時期は前納期間を変えられなくて、来年の分を変えられるのは次の2月までです。」(2年前納なのだが・・)
「もし使っている口座が総合口座でない場合、残額が足りなければ引き落とされずに、支払い書が郵送されるので、それで1か月ずつ払っていくことが出来ます。ですが総合口座なら残金がマイナスになっても引き落としがされます。」
私はゆうちょの普通口座なので総合口座のようになりませんよね?と聞いてみました。
「各金融機関の総合口座や普通口座の仕組みが年金事務所では分からないので、もしそれが総合口座のようなものなら残金はマイナスになっても引き落とされ、そうでない場合は引き落とさず支払い書が郵送されます。」(きわめて一般的で公的なゆうちょ口座でも、どっちかわからないですか・・)
「また、来年の分の前納期間を変更する場合は、各銀行での処理が必要です。」
銀行は引き落とし作業をするだけなのに、銀行に聞いてわかるんかいな?少し不安の残る説明です。でも今それ以上の説明を求めてもちょっと無理そう。自分で調べてみるか・・
~そういえば、2月頃にゆうちょの窓口でおじいさんが「年金事務所から電話でゆうちょに行って聞いてくれと言われたんだが・・」と言っていて、局員が「それは年金事務所に聞く内容では?・・」と話がちぐはぐになっているのを見た。(年恰好は年金受給者に見えたが、私と同じ支払者だったのかもしれない。)待ちの行列ができてきて、意味不明なおじいさんが悪いみたいな空気になってしまっていたが、年金事務所の態度・やり方が不親切すぎるせいだったのではないか??今となってはおじいさんに同情する。~
とりあえず、残高不足で引き落とされないことを願って、残高を減らして待っておきますね。と言って電話を切りました。
年金機構のホームページを見たところ、やはり基本的には年金機構でするべき手続きだが、街に年金事務所がたくさんあるわけではないので便宜上、金融機関で振替え手続きが代行できるようです。だとしても、金融機関に行く前にあらかじめ記入用紙の用意は必要です。記入用紙の入手方法についての説明(年金事務所に取りにいくのか、年金機構のHPからプリントアウトか、できない場合は郵送してくれるのか、市(区町村)役所にもあるのか)を、私にもおじいさんにもするべきですが、省略しているように見受けられます。このせいで我々も、金融機関も、その後ろに並んで待っているお客さんにも多大なストレスを与えます。
ややこしい所は、はじめの申請は市(区町村)役所でするのに、その後の変更は金融機関など(または年金事務所)での手続きになるところです。変更を市役所で受け付けてくれるなら、まだわかりやすいんですけどね・・
それに比べると確定申告を担当する税務署はわかりやすいです。
無職になるのも、頭を使うものだなーーと思いました。
年金事務所の説明が足りないのは私のところだけなのか、全国的なのか判別することはできませんが、主旨は年金機構への文句ではなく。(;^ω^)
退職して初めて国民年金を利用する方は多いと思うので、皆さんが少しでもスムーズに手続できたら幸いです!!
ところで国民年金基金って何?
厚生年金に入らず、国民年金のみに入っている自営業・フリーランス(第1号被保険者)のために、もらえる年金を厚くするための仕組みです。
国民年金は、毎月+400円で将来もらう年金が増えるという付加年金制度がありますが、それで足りないと思う方に有効です。国民年金基金に入った人は、付加年金は停止になります。
金額は性別と加入時年齢によって検索することが出来ます。