【本】ニュースでわかる ヨーロッパ各国気質〈8〉ブルガリア、ルーマニア、バチカン市国
1冊でヨーロッパの国の特徴がわかる本「ニュースでわかる ヨーロッパ各国気質」のお話です。
最後はブルガリア、ルーマニア、バチカン市国。
【本】ニュースでわかる ヨーロッパ各国気質〈7〉セルビア、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、モンテネグロ の続きになります
- ヨーロッパに興味がある
- 各国の特徴を知りたい
- ヨーロッパの人と仕事で関わっている
- 旅行したい
1つでも当てはまっていればOKです!
本記事の内容
ブルガリア
琴欧州も大好き!ヨーグルトのイメージで正解
ブルガリアといえばヨーグルトとつい連想してしまう私たち日本人。でもあながち間違いないかもしれません。ブルガリア出身の力士、琴欧州もヨーグルトが大好きなようです。
琴欧州は若い頃、毎日、2キロのヨーグルトを食べてトレーニングしていたという。(略)「ブルガリアヨーグルト」の商品名が入った化粧まわしをつけて土俵に上る。
ときに「押しが弱い」といわれる琴欧州だが、ブルガリア人から見ると、これこそがブルガリア人気質を象徴する謙虚さや誠実さなのだという。
バルカン半島の日本人、という興味深い記述も。
歴史上、オスマン帝国とロシアの二つの隊国の狭間で苦しんだブルガリア人は、「波風を立てない」、「とばっちりを受けない」ために身を守るすべを身につけ、またヨーロッパでは珍しく「和」(ハーモニー)を大切にすることから「バルカン半島の日本人」と称されることがある。
混血民族のようです。
ブルガリアという名前が歴史に登場するのは、681年のこと。中央アジアをルーツにもつテュルク系の遊牧民族「ブルガール」がこの地に定住し、ブルガリア人の国(第一次ブルガリア帝国)を建国した。
テュルクと言えば、匈奴のように騎馬を得意とし、諸国を荒らしまわっては略奪する山賊のようなイメージがある。寡黙で思慮に富んだ現ブルガリア人のルーツが、そのような気性の荒い人々だとはちょっと意外な気がする。それもそのはず、移住したブルガリア人は数が少なかったため、定住先のスラブ人と混血し、同化してゆく過程でブルガリア人はすっかりスラブ化してしまったのだ。
2大戦ともドイツ側で敗け、ソ連に従う
地中海に面するギリシャと接していることから位置的にも重要であり、ドイツの圧力によって大戦に参戦していました。
p396
第一次世界大戦では、同盟国側について参戦、第二次世界大戦でもドイツや日本と同じ枢軸国側で戦い、両大戦とも敗北を喫した。戦後はソ連が進行して王政は廃止され、ソ連に従順な共産主義国の優等生的な存在だった。
ルーマニア
ルーマニア、「ローマの土地」ってよ
急に映画のタイトルみたいなのをぶっこみましたが、ルーマニアの由来は実はローマなんですって。
「ローマの土地」を意味するルーマニアには、「ローマ人の末裔」を自称する自尊心の高い人々が暮らす。ルーマニア人の起源は、紀元前2000年頃にこの土地に住み着いたダキア人だが、2世紀初頭にローマ帝国の属州となったことで植民地化され、ローマ人との間で混血が進んだ。
人懐っこい性格で、お祭りや占い・魔女が好き
面白い性格のようで、会ってみたくなります。
ルーマニア人は、一般に明るく人懐こい性格をもつ。目立ちたがり屋で、お祭り好きなところはイタリア人と同じだが、騒がしいイタリア人に比べるとちょっとおとなしめのラテン気質といえる。
(略)あまり宗教に熱心とはいえない。むしろ、国民の大半が魔術や占いを信じる迷信家で、この国では政治家や芸能人はお抱えの魔術師を雇い、大統領選の裏舞台では魔女が暗躍する。
そして吸血鬼として有名な”ドラキュラ”は、なんと実在するルーマニアの王だったそうです。
コマネチ、亡命の末たけしと共演
コマネチは、モントリオール五輪で10点満点を7回記録。個人総合を含む金メダル3個、銀メダル1個、銅メダル1個を獲得。(略)一躍国民的英雄となったコマネチだったが、その美しさが災いし、チャウセスク(大統領)の次男ニクの標的となる。やがてコマネチは、そんな絶望的な生活から逃れるため、国外亡命を決意する。
ビートたけしのギャグとしておなじみのコマネチ。2人はテレビで共演したことがあるようで、たけし氏が「あなたのおかげで売れました」と言ったらコマネチ氏は「それならいくらか私にも払ってくださらない?」といったそうな。大変な人生なのに、ルーマニア人気質のおもしろい性格だということがこのエピソードでわかります。
バチカン市国
一般人はいない
バチカン市国は司祭などが住み一般の人はほぼいないので、国民性というものはありません。
世界一小さな主権国家バチカンがどれくらい小さいかというと、皇居の4分の1、東京ディズニーランドよりもやや小さい、といえば想像しやすいだろうか。
この本でブルガリア、ルーマニア、バチカン市国について知ってよかったこと
これにてこの本は完結です。とてもおもしろくて勉強になりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【本】ニュースでわかる ヨーロッパ各国気質 各ページ
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<4>ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガル
<5>デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランド
<6>ロシア、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー
<7>セルビア、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、モンテネグロ
<8>ブルガリア、ルーマニア、バチカン市国